一家の大黒柱が労災事故で入院!家族の危機に皆でどう乗り切るのか!?体験記【1ヶ月目】

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2021年10月22日(金)。私、パインの夫が労災事故にあいました。
両足の脛骨を骨折。全治3ヶ月との医師の診断が下されました。

こんな体験する人も、稀でしょう。
しかし、事故は起こる時は、起こるのです。

この記事はこんな方に読んで頂きたいです。

✔︎家族が労災事故にあった方
✔︎主な働き手が労災事故にあった方
✔︎子どもがいる親が労災事故にあった方
✔︎労災事故によって精神的なダメージを受けた家族が危機をどう乗り越え
るのか知りたい方

労災(休業補償)関連の手続きは、私のケースでは、夫の会社がやってくれてます。
詳しくは、10月29日(金)休業補償について会社の対応をご覧ください。

目次

10月22日(金)事故当日の出来事

まずは、順番に
①パイン側
②パイン夫側
で見ていきます。

①パイン側

その日、午前中仕事があった私は、帰宅後に知らない電話番号から電話がかかってきた。
『誰だろう?』
いぶかしむ私。でも市外局番が表示されているので、恐る恐る電話に出てみた。

「はい、もしもし。どなたですか?」
医師「私、〇〇病院の救急外来の〇〇と申します。ご主人が怪我をされて、当病院に緊急搬送されました。
ええっ!?
医師「今から病院に来れますでしょうか?」
「分かりました!」
医師「どうかお気をつけてお越し下さい」

昼ごはんも食べずに、慌てて病院に向かった。
娘には緊急連絡のために、娘のスマホを食卓テーブルに置いておいた。

病院に着き、受付で救急外来の場所を聞き向かう。
救急外来の受付の事務員さんに話すと、書類を渡されて、記入をお願いされる。

私の少し離れた所に作業服の男性が一人いた。
私が夫の妻だと分かると、挨拶をして名刺を渡してきた。
夫の職場の上司のKさんだった。

そこに医師からの説明があります、と言われて、別室にKさんと一緒に移った。

医師はとても若い感じだった。多分20代だろう。

医師からは、現状の説明とどういった処置をしたのかを話された。

とりあえず、怪我は両足の骨折のみでした。
骨折したのは両足の脛骨という、膝から下の太い骨だった。
左足は開放骨折という骨折のしかただったそう。
どういう事かと言うと、皮膚の表面から骨が一回出てしまったのだ。
こうなると、外のバイ菌に感染してしまう恐れがあるので
傷口を洗浄し抗生剤を点滴投与している、との事。

骨折のレントゲン
両足脛骨骨折

そして、Kさんから、事故当時の状況説明を受けた。

夫はトラックの運転手で、17トンの積荷の位置を調整中に指示を出していた。
積荷はクレーンで吊り上げており、夫とは別の人がリモコンで動かしていた。
夫は積荷の横にいてた。ちょうどその時、リモコン操作していた人が操作を誤り
17トンの積荷は夫の方へ落ちてきた…との事。

これを聞いた私は怒りを抑えられなかった。
Kさんは、私に平謝りだった。
Kさん「会社としては、夫くんのこと全面的にフォローしますんで」
気の良さそうな人なので、それは良かったのだが。

そして、救急の処置室にいる夫の所に通される。

私を見て夫の第一声は

済まない

パイン

いやいや、あなた全然悪くないやん!
事故状況の説明受けたし

怒りをまき散らす私。

そんなに責め立てるな

両足が包帯でぐるぐる巻きになっている。点滴もつながっている。
見るも無惨な状態。
こう言う時、めっちゃ冷静なんだよな、パイン夫。

そして、今後の治療方法について医師から説明がされた。

医師

まず、手術をしてチタンの棒とボルトで骨を固定します。
手術の次の日から荷重をかけずに、どんどん動かして
リハビリしていきましょう。
荷重がかけられるのは、骨が徐々に作られてきてからです。

説明を受けて、回復の見込みがあるのが救いだった。

そうこうしている内に、看護師さんがやって来て、夫の所持品と衣服を持って来た。

看護師

もう少ししたら病棟に上がります。
話せるのは今のうちなんで。
今はコロナで面会謝絶なんです。

僅かな時間しかない。とりあえず、必要なものは何なのか?を聞き
スマホ、小銭いれを渡す。
そうこうしている間に、救急救命の処置室にはまた違う患者が運び込まれて来た。
スタッフが間仕切りを動かし、忙しそうにしている。
スタッフはみんな若い。頭が良く優秀な感じがひしひしと感じる。
リアル「コードブルー」の世界がここにあった。
長い間は留まる事は出来ないわけだ。

娘を頼むな

そう言い残して夫のベッドは看護師さんが病棟へと連れて行ったのだった。

看護師

パインさんも一旦病棟に上がってもらって
入院について必要な物の説明を
病棟の看護師から説明させて貰います。

と言う事なので、心細かった私は、夫の上司Kさんと共に、説明を受けたのだった。
病院のパンフレット看護ケア計画書を渡された。

入院に必要な物リスト(全て記名する)
  • オムツ(テープ式・サイズM)
  • ティシュペーパー
  • ウェットティッシュ
  • マスク
  • 歯磨き粉
  • 歯ブラシ
  • 髭剃り
  • お箸・スプーン・コップ
  • スマホ充電器

両足が動かせないので暫く、オムツをつけなくてはならない。
着替えも、普通の服は着れないので、レンタルの病衣を使うことになった。

看護師

何か分からない事はございますか?

一気に色んな情報が入って来て、正直パンクしそうだったが、一番聞いておかなくてはいけない事を聞いた。

パイン

診断書を書いて貰うにはどうしたら良いですか?
今回は労災事故なので、まずは診断書を書いて貰わないと
手続きが進んでいかないんですが…

看護師

それでしたら、2階のサービスカウンターへお聞きください。

と言うことで、夫の上司のKさんと共に2階のサービスカウンターへ向かう。
労災事故の手続きなので、これはKさんも一緒に来て貰わなければ。

サービスカウンターの事務員さんに聞いた所、医師に診断書を書いて貰うのには、結構時間がかかるらしい。
医師は多忙を極めている為、退院時に渡される事もある、との事。
しかし、更に詳しく話を聞いてみると、職場提出用の診断書と、
保険(任意保険のこと)請求用の診断書は別らしく、
職場提出用のは結構早く書いて貰えるらしい。値段も2,200円と普通の診断書3,300円より安い。

パイン

取り敢えず、診断書書いて貰えるように進めて下さい!

とお願いしたのだが、どうやら病棟の事務員さんでないと、処理出来ないとの事。
ならば、明日、病棟に入院グッズを持っていく時に頼もうか?と思う。

時計を見たら時刻は15:30分ごろ。やばい。娘がそろそろ学校から帰って来る。
上司Kさんとはここでお別れ。お礼を言っておいた。

さあ、娘にはどう言ったものか…。と帰りの車の中で悩んだ。

自宅へ帰宅。
娘は呑気におやつを食べていた。
食卓テーブルにおいた娘のスマホはそのままだった。

夫の荷物を持って帰ってきてたので、それを下すと、流石に娘も、おや?と思ったようだ。


パイン

落ち着いて聞いてね。
お父さん、事故に遭って、今病院に入院しているねん。

!!

パイン

両足骨折したよ。

暫くすると、こたつの中に潜って泣き出してしまった。
取り敢えず、回復の見込みはあるのと、起こったことは仕方がないと言ったが…

やっぱりショックだよな。私もショックだよ。

今日は塾の日だが、辛くて行けなくなってしまった。

せめて、塾が終わってから言うべきだったと後悔する。

夕方、たまたま娘の学校の担任の先生から電話があった。
どうやらお腹が痛くて体育を休んだようで、その後大丈夫か?と連絡してくれたのだ。
「連絡ノートには書いてあったのですが」と先生。

しまった!チェックしてなかった。私のミスだ。

体の調子もだが、今はそれどころではなくなってしまった。
事故の事を先生に話し、娘のことを気遣って下さいと伝えておいた。
目に涙が浮かんできた。これからどうしよう?

流石にわたし自身もショックだった。

私の晩御飯は、夫に作ったお弁当を食べた。
勿体なかったから。
何とも言えない気持ちになる。
娘には、手抜きだが、作ったものを出した。

クタクタになった1日だった。

この時にリプ頂いた
魚さん、あさみさん、ゆいてさん、みかんさん、カイヌシさん、のりんさん。
ありがとうございます。感謝!

②パイン夫側

10月22日
両脚を折ってしまった。
膝のすぐ下をボッキリと。

救急車で大学病院に運ばれて、処置室に。
超痛いのに傷口を開いて洗われて、CTやらなんなら撮って、脚をガチガチに固められる。

途中で妻が駆けつけてくれる。
心配そうな顔で取り乱している。
こういう時の妻は冷静に諭したほうがいい事は長い付き合いでわかっている。
心配するなと声をかけると、落ち着きを少し取り戻したようだ。

午前中に運び込まれたが、全部終わったのはもう四時前だった。
痛い。お腹すいた。
両腕には点滴の管。胸には心電図。脚はガチガチ。おまけにスマホの充電もない。
ちょっとした地獄だなと思った。

10月23日(土)事故の次の日

これも
パイン側
パイン夫側
見ていきます。

パイン側

10月23日(土)
今日は夫の入院生活用品を持って行く。入院書類も持って行かなくては。
娘も、夫には会えないが私に付いて行くと言っている。
荷物の受け渡しも時間が決まっていて、11時以降じゃないといけないらしい。
なので、お昼ご飯のチャーハンを朝に作り置きしておいた。

病棟に着いたら、男性の看護師さんから今朝の夫の様子を聞く。状態は悪くないようだ。
いまどきは男性の看護師さんも珍しくない。

手術の日が決まった。10月27日(水)。朝8時半には病棟に来てください、と伝えられた。

診断書を書いて貰う手続きは、病棟の事務員さんじゃないと出来ないらしいのだが、勤務は(月)〜(金)の9〜14時。
今日は土曜日。どうせなら、手術の日に頼んだ方がスムーズかもしれない。
いや、夫に直接、病棟の事務員さんに催促して貰えば良いか!

看護師さんが気を利かせて娘に

せっかくだから何かお父さんに伝えておきましょうか?

と聞いてくれたのだが、娘は

お父さん、ねぼすけだから、いい。

と、こんな反応。荷物を渡したので、病院を後にする。

パイン

このまま帰るのも何だし、近くのお店でも見ていく?

うん!

と言うわけで、娘とプチデート。
ウィンドウショッピングをしました。
最近は、こんな風に出かける事も少なかったので、気晴らしに良いかな?と。

楽しいお出かけでした

ウィンドウショッピングで、BRUNOのホットプレートにミッフィー限定版があり、可愛くて親子で盛り上がった。
帰宅後、娘と一緒にご飯を食べた。
段々と元気が出てきた。

夫は死んだわけじゃないし、ちゃんと回復の見込みがある。
何とかなるだろう!という気持ちになってきた。
クヨクヨしてても意味無いし、出来ることをやって行こう!と思った。



この日の午後、救急病棟から一般病棟に移った。
病院食も美味しいらしく、良かったなぁと安心した。
電話での通話は禁止なので、毎日LINEで会話する。
リハビリは手術が終わってからスタートするらしい。
足の指をグーパーする位しか出来ない様。

パイン夫側

10月23日(土)
昨夜は一睡も出来なかった。
医者が来て、手術の説明をされる。
骨髄に穴を開けて、骨の中にチタンの棒を入れるらしい。
手術は四日後。
まったく身動き出来ないが、トイレには行きたくなる。
若くて美人の看護師さんに下の世話をされるのがめちゃくちゃ恥ずかしいし、申し訳ない。
この世の恥ずかしい事のあらかたは経験した気分だ。

10月24日(日)

今朝はいつも通り、娘はテレビを見ていた。
日曜日は見たいテレビが沢山あるので、午前中はテレビタイムなのである。
元気になった様なので安心した。
いつも通りの生活が一番だと思うので。

ブログは空いている時間を見つけて、少しずつでも続けようと決めた。
ちょこちょこ、記事を書き進めていく。

実はここで大きな問題が一つ起こった。
娘のスマホ問題である。

今までは、スマホでYouTubeばかり見て
肝心の連絡を取らない様な使い方(電話に出ない・連絡のLINEを読まない、返さない)を
していたので、取り上げていた。
だが、我が家は固定電話が無いので連絡を取れないのは、まずいな、と思い、解禁したところ

パイン

また、YouTubeばっか見ている!(怒)

と言う訳で、また取り上げる事になりました。
こういう時、ビシッと言ってくれる、パイン夫が居ないと困る…。
お父さん、早く帰って来て!!

その頃、パイン夫は…

10月24日(日)
身動き出来ない生活も三日目。
それでもトイレには行きたくなるし、
身体もかゆくなる。
まるで赤ちゃんの様に全身を他人に洗われる。
なんかもう。抵抗感もない。
痛み止めのおかげで痛みは随分マシになり、代わりに途方もなく退屈だ。
早く手術してくれないかなあ。

10月25日(月)

娘が腹痛と頭痛を訴え、学校を休んだ。
多分、精神的なものだろうと思うのだが、やっぱりお父さんがいなくて寂しいのか…?
私は仕事があるので、娘に寝とくように言う。
仕事から帰って来て、お昼ご飯を作ったら美味しそうに食べてくれた。
食べれたら大丈夫だろう。
でも、いまだに娘のコミュニケーションとかケアとか苦手なんだよな、私。
年齢も11歳と段々とお年頃になって来たので、どうしたら良いのか。
子育ての悩みは果てがない。

10月26日(火)

娘は今日は学校には行った。が、塾を休む。
ちょっとしんどいと、すぐ休む癖はあったが。困った。
無理やり行かすのも、違うと思うし。しばらくは、様子を見るしか無いか…。

10月27日(水)手術当日

今日は娘もひと目お父さんに会いたいので、学校を休んで病院に付いてきた。
手術は9時からなので、8時30分には病棟に着いていなくてはならなかった。

手術当日のタイムスケジュール
  • 9時から14時まで合計5時間の手術
  • 始めの1時間は、麻酔を効かせる
  • そして、手術を行い
  • 終わりの1時間で麻酔を抜いていく
  • 私と娘は基本病棟で待機

勿論、完全に麻酔が抜けるまではもっと時間が掛かるのだが。

夫に会えるのは、手術室へ行く時と、戻る時だけ。
この時だけ会って話せるのだ。

時間通りに病棟に着き、渡せていなかった入院書類を事務員さんに渡した。
診断書の方も手続きを進めてくれている事を確認出来た。

あとは、病棟の廊下で椅子に座って夫を待っている。

9時になった。そろそろだ。
向こうからベッドが移動してきた。
夫だ。
娘と二人で近寄る。
やっと喋れる。娘は嬉しそう。
私は夫の髪を見て、ちょっとショックだった。
白髪が増えてる。

パイン

入院中でも髪の毛切れたら良いのにな

お父さん、すぐ髪の毛爆発すんねん

そんな他愛のない話をしているうちに、手術室の前まで来た。
名残惜しいが見送る。
手術が成功しますように!

病院での労災の手続きと補償外のものの説明

そして、次は病院の労災手続き担当の人と話をしに行く。2階サービスカウンターへ向かう。

今回は仕事中の事故(初診)、と言うことで
療養補償給付及び複数事業労働者療養給付たる療養の給付請求書(書式第5号)
を提出しなくてはいけない。
しかし、これは会社の方がやってくれるとの事。

あとは、入院中にかかる費用について、労災の補償外のものの説明をされた。

労災補償外のもの
  • 室料差額(個室代)→原則、自己負担
  • 選択食(昼・夕食のおかずを)選択→自己負担 (1食120円)
  • 診断書・証明書(生命保険・傷害保険・損害保険などの保険会社提出用、職場提出用)
  • 寝衣の着用(緊急入院や術後などやむを得ない場合は除く)→自己負担(1日130円)
  • 私病に対する治療・特別食(糖尿病に対する特別食など)→自己負担(治療については健康保険を適用)

これを見てると、診断書(職場提出用)2,200円だけ必要でお金かかるな、うちの場合は。

健康保険限度額認定証

あと健康保険限度額認定証というものがあり、詳しく聞いてみた。

もし、労災保険が適用されなかった時に、万が一のためにあると良いらしい。
労災保険適用外の時は健康保険(3割負担)になるのだが、所得に応じて支払いの上限額を抑えるものらしい。
詳しくは加入している健康保険に聞いて下さい、との事。

と、いう訳で、健康保険証を持って来ていたので、それを見て早速電話してみた。

聞いてみると、傷病の該当月の初月までしか申請出来ないそうで

今日27日(水)やん!

もう少しで月が変わってしまう!早く申請しなくては。
申請書はホームページからダウンロード出来るので、家に帰ったらプリンターで印刷し、記入したら速達で送付だな!

手続き関係の話の後は手術の終わりを待つ

そういったやり取りを終えて、また病棟に戻って来た。
今日は暇潰しのために娘にスマホを特別に渡している。
暇だ‥。
私もスマホいじって時間を潰す。
そうしてる内に時間は11時前になった。
そろそろ、早めのお昼にしたい。
病棟の事務員さんに、お昼に行ってきます、とことづけて、病院の外へ出る。

まだまだ時間があるので、近くの雑貨屋さんを見たりしたが、やはりパイン夫の事が心配。

お昼ご飯にテイクアウトの
お好み焼き、たこ焼き、焼きそばを
「風車」というお店で購入し、病院の庭園で食べた。

お好み焼きのパッケージ
たこ焼き


メチャクチャ美味しかった。娘も大満足だった。

娘とお好み焼き



「風車」のお好み焼きは、昔、私が20代の頃からあるお店。
私が20代だった時、仕事が終わったら「風車」の夕飯にお好み焼きを食べて、それから資格取得の学校で勉強していたんだよ…と娘にエピソードを披露しながら食べた。実は日商簿記2級持っているんですよね。全然活かせてないんですが(苦笑)。

食後、また病棟に戻って来た。
する事がない。暇だ‥。またスマホで時間潰すか…と思ってたら
お掃除の人が、清掃カートを押して登場。
思わず見入ってしまう私(笑)

同じ清掃員の私としては、どんな仕事振りなのか?道具とか、色々めっちゃ気になる!

↓余談ですが、清掃員としての体験談の記事です↓


いま、ごみ取りしてる…。
ダスターかけてる〜…。
横目でチロチロ見る私。

娘はひたすらスマホ見ている。

そうこうしている内に、時間は13時50分。病棟の看護師さんが私たちを呼びに来た。

看護師

手術が終わりました

予定より10分早いな。順調に上手く行ったって事なんだろう。良かった。
手術室へ迎えに行く。

まず、担当の医師から別室で説明があった。

医師

手術は無事成功しました!

一安心した。
医師からレントゲンをプリントアウトした紙を渡された。
骨折部分がガッチリとボルトとチタンの棒で固定されている。

手術後のレントゲン

今後はリハビリをどんどんやっていきます。
あと、ここの大学病院は急性期の病院なので、症状が良くなれば転院しなくてはいけません、と。
この大学病院と連携の取れる医師が週一で勤務しているH病院を薦められて、では、そうしますと答えた。

一通りの説明が終わり部屋を出た。
しばらくしてオペ室から夫を乗せたベッドが出てきた。
麻酔が抜けきってなくて朦朧としているが、大丈夫そうだ。

二人とも来てくれて、ありがとうな

娘と3人で手術の成功を喜ぶ。

パイン

お父さん、明日からリハビリ頑張ってな!

病棟に戻っていくパイン夫。見送る私たち。
わずかな時間しか会えなかったが、手術は成功したし、良かった。
そして、娘と私は帰路に着いた。

その日の夕方、病院の相談員のWさんから電話があった。
今後の転院の事についてだった。

転院は、たぶん再来週になると思います。医師とも話のあったH病院で、進めさせて頂きますね。
何かわからない事があったら、仰って下さいね。

という事だった。少しずつ、前進だ。

パイン夫側

10月27日(水)
いよいよ手術だ。
早朝から色々測られて騒々しい。
妻と娘も来てくれているがコロナなので病室には来れない。

9時になり、ベッドごと運ばれる。
妻と娘が目に入る。
「お父さん、すぐ髪の毛爆発すんねん」
娘が看護師さんに言う。
もっと他に無いのか、娘よ。

緊張もほぐれて手術室へと向かう。
中に入ると、よく医療ドラマで見るようなオペチームがそこにいた。

一目で執刀医とわかるリーダーオーラびんびんの人。
有能感溢れる看護師さんたち。
ちょっとチャラい喋り方の麻酔科医の人。

冗談を交えながら和やかな雰囲気で手術台に乗る。

ここからはもうまな板の鯉。
この人達なら大丈夫だなと確信し。
麻酔を打たれて意識が途切れる。
異常なまでの息苦しさと共に目が覚める。
朦朧とした意識で何言か、質問されて頷くと、喉から管が抜かれた。
痛い。
手術は成功です。
そう告げられる。

そのまま、病室に運ばれる。
途中で妻と娘に会い、成功を喜んでくれた。

またたくさんの管に繋がれ、脚はまだぐるぐる巻だ。

腰から入れられてる硬膜外麻酔のせいで左脚は痺れまくり。
右脚はあまり効かないみたいで超痛い。
晩ごはんが出て、食べたがすべてリバース。

段々麻酔が切れてきて痛みが増してくる。
一晩。一睡も出来ずに痛みと闘った。

あまり、弱音を吐かない夫なのだが、身体的苦痛が酷かったようです。
私にはこういう事、全然言わないんです。

10月28日(木)

今日は、娘は普通に学校に行ってくれた。良かった。

食事を作るのに、どうしてもおかずの量を多く作ってしまう。
今まで3人分が当たり前だったから。何とも言えない気持ちになる。

パイン夫側

10月28日(木)
痛みが半分くらいになる。
主治医が来て、包帯を取り、傷口を見ていた。
うわあ、両脚がフランケンみたいに縫い傷だらけ。
問題ないらしく。包帯からガーゼに変更になり膝が5日ぶりに動かせる。
お医者さん曰く、体重さえかけなきゃガンガン動かせ。傷口は開いてもすぐ塞いだるからとの事。
そんな問題ではない。
もう、何が感動したって寝返りが打てる!!!!
身体を横に向けれる事がこんなに幸せだとは。
一歩一歩。回復に向かうのは精神的に大切な事だと思った。

10月29日(金)休業補償について会社の対応

今日は、パイン夫の会社の本社のM氏が我が家を訪れる予定なのであった。

パイン側

約束の時間は13時30分。大体ぴったりにM氏が来訪。
要件はもちろん、夫の事故についてだ。

M氏

この度は夫くんが大変な事故に遭い、申し訳ございません。
夫くんには会社として、出来る限りの補償をさせて貰います。

M氏

休業補償の方は労災保険で8割
残りの2割は会社で入っている保険で対応
させて頂きます。

M氏

夫くんには
「平均賃金×ひと月の要出勤日数」の金額を
振り込ませて貰います。
労災保険については
「受任者払い」制度を利用したいと思っています。
手続きから受給を会社でやらせて貰う制度です。
受給までには時間がかかるので、休業補償は会社が
立替払いをし、受給金を会社が受け取るという事です。

M氏

もちろん、細かな出費(交通費やおむつ代など)の請求もして下さいね。
その際に領収書は必ず取っておいて下さい。

労災の請求書類の請求者(パイン夫)の氏名と住所を記入してくださいとの事。

受任者払申請書及び委任状
業務災害用複数業務要因災害用 様式第8号


そして、社長と組合からお見舞い金を頂きました。
ちなみに後日、夫の上司Kさんからもお見舞いを頂きました。
ありがとうございます。

社長からのお見舞い
組合からのお見舞い


きちんとした対応で、ほっとひと安心。胸を撫で下ろす。
やはり、休業補償が一番気になる所だったので。

健康保険限度額適用認定証も今日郵送で届いた。
27(水)に速達で申込書を送ったら29(金)には届く。
スピーディな対応に感謝する。

パイン夫側

10月29日(金)
リハビリの先生が来た。
東山紀之似の爽やかなイケメン。
今日から車椅子に乗っていいと言われ、スライドボードを使って車椅子に乗る練習をする。

すんなりと乗り方を覚え、久しぶりにベッドから離れる。

とりあえず、デイルームと呼ばれる共有スペースがあるらしく車椅子でそこへ向かう。
窓がある。
一週間ぶりに空が見える。
すごくいい天気で、お日様が肌に当たる。

病室から出れる様になったので、ようやく電話が出来る。
妻と娘の声を久々に聞いた。
回復して来たのも相まって、とても元気が出た。

昨日の寝返りもそうだが、ちょっとした事ですごく感動する。
余談だが、同じ階におそらく認知症のおじいさんがいて、ずっと叫んでいる。
入院してから一日中、ずっと。
寝たきりなのに、人間のパワーとは凄まじいなと思う。

10月30日(土)・31日(日)

【パイン夫】
10月30日(土)
術後の経過は順調で、ようやく身体から心電図やら硬膜外麻酔の管やら、点滴やらが外れる。
一人で車椅子に乗る許可も出て、自分でトイレにも行ける。
とりあえず、ずっとベッドに寝ていたので起き上がるとフラフラする。

嬉しくて車椅子に乗り、あちこち散歩するが、すぐにうでが疲れて息が上がる。

寝たきりというのはここまで体力を奪うものなのか。

しかし、自由に移動が出来、最低限身の回りの事を自分で出来る喜びが勝ち、めちゃくちゃ動き回る。

結果、看護師さんにドン引きされてしまった(笑)
人間、回復してくると欲が出て来る。
真っ先に思ったのは、コーヒーが飲みたい、だった。

包帯も取れて身軽になった両足

【パイン】
10月31日(日)
今日はハロウィン。
派手に何かをする訳ではないが、娘は私とドーナツを作って食べたいと言ってたので、一緒に作る。
娘が幼稚園に入る前はよく作ってあげていた。
久々に作ると、だいぶ作り方を忘れているのに気付いた。
こういう事で、ちょっとは気が紛れてくれたら良いなぁと思った。

夜、夫からLINEがあった。
一人で車椅子に乗れるようになったから、明日、時間があったら財布を持って来て欲しいと。

売店で買い物したいようだ。

いつの間に、そんなに回復してたの?と驚く。

明日は仕事で忙しいから明後日に持っていくと返信。

ドーナツ揚げてます
完成したドーナツ

【パイン夫】
10月31日(日)
階をまたいで一人で車椅子で移動出来るようになった。
一気に行動範囲が広がる。

僕が入院している大学病院はとても広くて、10階に自分の病室があり、デイルームもこの階にある。
一階にコンビニ。なんと二階にはドトールコーヒー。六階には庭園がある。

とにかく外の空気が吸いたくて、まずは六階へ。
ひとりでエレベーターに車椅子で入るのはなかなか難儀だ。

六階の庭園に着く。
久々の、外の空気。
ちょっと感動すら覚える。
入院してから感動のハードルがめちゃくちゃ低い。

一時間ほど車椅子でウロウロ。
うーん、やばい。腕が、パンパン。
息切れハアハア。
脚も痛くなってきた。
今日はこのへんにしといてやろう。

帰りにデイルームに行き、缶コーヒーを買う。
ジョージアしかないのが玉にキズだが久々のコーヒー。
外の景色を見ながらグビリと飲む。

め、めちゃくちゃ美味い。
こんなにコーヒーって美味かったか。

11月1日(月)〜11月3日(水・祝)

【パイン夫】
11月1日(月)
今日は朝からリハビリ。
平衡台と言う台を使って片脚に20キロだけかけて立ち上がる練習をする。


脚にメーターがついた靴を履いて20キロを超えたら音が鳴るから、鳴らさないように注意して立ち上がる。

けっこー、きつい。

リハビリを終えたら、今日はシャワーも浴びれる。
シャワー専用の車椅子に乗り、シャワー室へ。
服を脱がされ、身体を洗われる。
なんかもう、局部を見られる事に何の抵抗感も無い自分が怖い(笑)
久しぶりのシャワー。
まさにさっぱりした気持ちになり、思わず。
さっっっぱりしたあー!!!
と口走り、看護師さんに大爆笑された。
少しずつ。回復しているのを感じる。 

妻から連絡があった。
娘と少しばかりスマホについて揉めたようだった。
悩んでいるようなのでアドバイスをする。
こういう時、家にいれないのは歯痒い。

【パイン】
11月2日(火)
午前中に夫に財布を届けに病院に行った。
1階の売店前で待ち合わせ。

パイン夫「よう!」

現れた夫は高性能な車椅子に乗っていた。元気そうだ。
財布を渡して少し話をして別れた。

その後、病棟に行き、事務員さんに診断書が出来てるかどうかを確認したら、出来てた!
念の為、コピーを取り、早速夫の会社へ郵送した!

夕方、病院の相談員のWさんから電話があった。
明後日、転院するとの事。
あまりに急でビックリする。
10月27日(水)に再来週って言ってたから、来週だと思ってたのに。
転院先のH病院の都合もあるようだ。

戸惑いを隠せない私に、後から担当の医師から電話があった。
現時点での回復ぶりだと、もう転院して大丈夫だと症状を交えて説明された。
医師からの説明に納得した。

転院は介護タクシーで車椅子ごと移動するらしい。
病院側が手配してくれる。
料金だけは払わなくてはならないから、現金を多めに持っていく事にする。

【パイン夫】
11月2日(火)
突然ですけど、明後日転院です。
朝、いきなり医者に告げられる。
いや、ホント突然やな、おい(笑)

まだ二階のドトールに行ってないのでこの機会に行ってみることにした。

車椅子で二階に降りる。
外来のあるフロアだが、診察時間を過ぎているので誰もいない。
ドトールに着くとまばらにお客さんがいたが、入院着に脚にガーゼだらけなのは僕だけだ(笑)
ブレンドを注文し、席まで持ってきてもらう。
窓から外を眺めると、皆厚着だ。
病院にいると、わからないが寒くなっている様だ。
コーヒーの香りと味を堪能しながら、なんだか自分が取り残されてる様な何とも言えない気持ちになった。

【パイン】
11月3日(水・祝)
明日、転院するので持っていく荷物をまとめる。
夫が着る服、靴、靴下、着替えを数日分。

夫側も持って帰ってほしい荷物がいっぱいある様だ。
会社の人からのお見舞いの品と差し入れなどがあるらしく。

当日は介護タクシーで付き添うので、車では行けず、バスで行くのだが、持って帰るのが大変そうだ…。

まずは両手があくリュック
紙袋に夫の靴と着替え
グレーのバックには数日分の着替え

【パイン夫】
11月3日(水・祝)
大学病院最終日。
転院前やし、朝からある程度荷物をまとめておく。

とりあえず車椅子でお散歩。
転院先はこんなに広くないやろし、今のうちに思う存分散歩しておこう。

一階のコンビニへ。
あれ、朝なのにガランとしてんなとおもったら今日は祝日である事に気付く。

祝日なのに、こんなとこで何してんのかなあと思うと。
なんだか悲しい気持ちになった。

11月4日(木)転院日

【パイン】
11月4日(木)
予定通り、バスで病院に向かう。
病棟に着いたら、夫の着替えと靴をスタッフに渡してもらう。
夫はやっとパンツを履くことが出来た(笑)
着替えも一人で出来た。回復している証拠。

労災事故なので、入院費の支払いは無く、
11月2日(火)に受け取った診断書の代金だけ支払わなくてはいけなかった。

夫が着替えたり、荷物の整理をしてもらっている間に、別の階の会計窓口で支払いを済ませる。

戻って来て病棟の廊下で待っていると、着替えて車椅子に乗った夫が登場。
車椅子を押しているのは誰か?と思ったら、介護タクシーの運転手さんだった。

さあ、行きましょう!と車椅子を押してドンドン歩いて行く。付いて行く私。

パイン

この車椅子、病院のですか?
後で返さないといけないんですか?

介護タクシー運転手

いえいえ、うち(介護タクシー)のですので大丈夫ですよ。

あっという間に病院外に待機させている、タクシーの元へ。
車椅子ごと、上手いこと運ばれて、ガッチリ固定される。
手慣れたものだ。
転院先のH病院へ到着。
大学病院と比べると古さは否めない。
車椅子からストレッチャーに夫は移動。
鼻の中に細い綿棒を突っ込まれている。
PCR検査をされている様だ。
医師の説明と、医事課の入院説明、レントゲン撮影を終えたら、病棟へ移動することに。
私とはここでお別れ。

こちらの病院では電話がオッケーらしい。
これで、気兼ねなく話せる!と思っていたのだが…、後で現実を思い知らされる事になる。

そして、大量の荷物を持って帰らなくてはいけない。
帰りは電車とバスを使うのだが、普段車を使っている私にとって、電車やバスを5〜10分待つのが苦痛だった。
時間がかかり過ぎる。結局、家に帰るだけで、1時間くらい掛かってしまった。
クタクタだ。しばらく休まないと動けなかった。
車なら10分くらいなのに。
車は贅沢品。節約の為に持たない選択肢もある、とか聞いたことあるが、
私にとっては時間の損失の方が大きい。

夜、夫からLINEがあり、夫のポータブルDVDプレイヤーを持って来て欲しいとのこと。
閉塞感が半端なく、息が詰まりそうらしい。
とりあえず、暇つぶしに持って来てとの事。
H病院は他の階への移動を禁止しているらしく、前の大学病院みたいに自由に動き回れないのが苦痛らしい。
2時間散歩してたらしい、夫は。

【パイン夫】
11月4日
今日はいよいよ転院。
妻に来てもらい、介護タクシーで移動する。

初めて乗ったが車椅子ごと車内に積まれ、紐で固定される。
まるで荷物だな(笑)

そんな事を思いながら転院先の病院に着く。
うーむ。古い。そして狭い。

今まできれいな大学病院にいたので、まるで令和から昭和にタイムスリップした様だ。
あれこれ検査され、ここで妻とはお別れ。
病室に通される。

やった。今度は窓際だ。
古くて狭いのは仕方ないのだが。大学病院と違い、売店も何もない。
しかも入院している階からも出られない。

なんだか、凄まじい閉塞感を感じ、息が詰まりそうになる。

11月5日(金)〜11月9日(火)狭い病院でのストレスと寂しさを感じる娘

【パイン】
11月5日(金)
H病院は他の階への移動を禁止しているらしく、エレベーターも使えなくされている。
前の大学病院みたいに自由に動き回れないのが苦痛らしい。
しかも狭いときたもんだ。

前の大学病院では2時間散歩してたらしい、夫は。(やり過ぎやろ)
鬱憤が溜まっている。

入院中だけスマホのプランを一つ上のにして欲しいとお願いしてきた。
今よりプラス1,000円程なので、良しとする。

ちなみに夫と相部屋の人は片足ないらしい。

パイン夫俺はまだ、元通りになるから、弱音吐いたらいかんな

そうね、ファイト!

娘は、今日、Switch版の「あつまれどうぶつの森」のアップデートがあってウキウキしている。
今日は塾があるし、ダウンロードは今夜済ませて、また明日遊ぼうね!と言っておいた。
今の子は、ゲームかYouTubeばっかりである。
学校も塾も行ってるし、宿題もちゃんとしてくれたら文句はないのよ。

【パイン夫】
11月5日(金)
うーん。めちゃくちゃストレスだ。

動き回れないのがこんなにストレスだとは。

今日から本格的にリハビリ。
担当の先生に硬くなった関節や傷口をほぐしてもらい、ストレッチや筋トレを行う。
自分でも暇な時に自主トレしている成果もあり、ほぼ怪我する前と同じくらい曲がるようになった。

リハビリの先生曰く、
今の段階ではストレッチと筋トレを頑張るしかなく
歩行訓練や松葉杖の練習が出来るのは一月後だという。

うーん。歯痒い。

妻と娘とテレビ電話をする。
少し元気が出る。

会社の人や友人が、色々差し入れを持ってきてくれる。
必要な物だったり、ウケ狙いだったりするが、僕の事を考えて用意してくれたのが伝わる。

そういうのに支えられて、滅入った気持ちが少し前向きになる。

それはそうと。スマホがギガ難民だ。
妻に頼み込み、スマホのプランを変更させてもらう。

反映されるのは来月からだが、少しは退屈が紛れるといいが。

【パイン】
11月6日(土)
今日は病院に着替えとお菓子の差し入れを持って行く。
夫の会社からはお見舞いが届いているらしいので、その持ち帰りも兼ねる。

夫の足、抜糸は11月9日(火)予定。今はこんな感じ。

2021年11月6日の足の写真

一見すると、結構普通に見える。ズボンを上げると…

抜糸前の両足

こんな感じ。
頂いたお見舞いの品は高そうなお菓子でした。有り難く頂きます。

お見舞いの品
開けてみたらお菓子でした
ありがとうございます

【パイン夫】
11月7日(日)
日曜日。なんか曜日感覚がもうない(笑)

妻から娘が友達と「あつまれどうぶつの森」で遊んでいる写真が送られてきて、今日は日曜なんだと自覚する。

怪我の方は痛みもなく、かといって荷重を掛けることは禁止されているので変わり映えしない。
リハビリの先生曰く、一番やきもきする時期だそうだ。

しかたない。暇なので、ベッドの上で自主的に筋トレやストレッチをする。

骨が出来た時にすぐ歩ける様に土台を作ろう。
できる事をやるしかない。

【パイン】
11月9日(火)
いつもの場所にあるハサミがない。ここ数日、私は使った覚えがないので、娘に聞いてみる。
すると、知らないの一点張り。本当に知らないのか?
掃除機を娘の部屋でかけてると、隠れた場所にハサミが出てきた。
怒りが込み上げてくる。どうしたものか?と夫に電話してみた。

この電話、H病院は狭く、病室でも通話するとうるさい様で、
小さなデイルーム位しか話せる場所が無いんだそうな。
階をまたいでの移動も出来ず、入院患者さんは鬱憤が溜まっている人が多いらしい。
病室では電話しにくいので、夫に移動してもらってから、電話する。

多分、寂しいんちゃう?

パイン

うーん…そうなのかな…?

確かに、ブログばかりで余り娘と一緒の時間って無いな…。夕食の時に話すくらい。
昨日、珍しく一緒にテレビ見たらめっちゃ喜んでいた。
夫の言う通りなのかもしれない。

夕食の時に思い切って娘に聞いてみた。

パイン

もっとお母さんと一緒の時間が欲しいの?

うん。

寂しい思いをさせていた様で反省。
今日は体育の授業で激しい踊りをした娘をマッサージした。

年頃の娘との接し方は難しいな…と感じた。

【パイン夫】
11月9日(火)
妻が着替えと差し入れ(スープ春雨)を持って来てくれた。ありがたい。

面会が出来ないので電話をする。
娘が悪戯をしたり嘘をついたりして困ると相談を受ける。

それはおそらく寂しいんやろうと。
忙しいやろうけど、一緒の時間をとってあげてと妻にアドバイスをする。

案の定、そうだったと妻から報告がある。

歯痒い。何もしてあげられない事が。
娘と電話で話してみる。
退院したら、一緒にあれをしよう、これをしようと楽しい話題を話す。

大人びて来たとはいえ、まだ小学生。
やはり寂しいのだろうなと思う。

治療の方は
11月10日(水)から
右足に1/2荷重
左足に1/3荷重
かけれるようになる。

12月22日(水)から
右足に全荷重
左足に2/3荷重
かけれるようになる。

2022年1月5日からは
両足に全荷重かけられる様になる。
見通しが立って、気持ちが前向きになる。

11月13日(土)〜11月21日(日)事件勃発 寂しさの癒し方

【パイン】
11月13日(土)
ある事件が勃発した。
午前1時30分頃、夜中に目が覚めてトイレに行こうと廊下に行くと、まだ娘は起きていた!
どうやら、SwitchでゲームしてたかYouTubeを見ていた様だ。
私が寝る前からやっていたから合計5時間くらいやっている事になる。

パイン

何時だと思ってんの?

Switchも取り上げる事にした。取り敢えず、1週間は禁止。
それ以降も、やる事やらずにゲームばかりするとか、ルール違反をしたら、もう売ってしまうよ!と念を押した。
そしたら涙目で

お母さんは、私が学校行けなくなってもいいの?

と言ってきた。今や、ゲームを持ってないと友達との話についていけないのである。

パイン

それなら始めからルールを破る使い方をするな!!

夫よ、早く帰って来てくれ!!

そして、今日は土曜参観の日。
連日体育で練習していた踊りを披露した。
体育も動くのも苦手な娘だが、頑張っていた。
写真を夫に送る。
動画も撮ったが、送るとスマホの通信容量が足りなくなるので、退院してから見て貰う。

午前中の土曜参観も終わり、家で昼食を食べていると

実は、午後から友達と遊ぶ事になってて、Switchがいるんだけど

パイン

はあ!?何言ってんの!?

もう深夜の事を忘れたのか?呆れる。
涙目になる娘。疲れる。

パイン

何かを要求するなら
相応の条件を提示してよ

パイン

例えば、洗い物するとか
お風呂掃除するとか!

分かった!やります!

今日だけ特別に、お手伝いをする条件付きでSwitchを貸すことにした。
友達とは大いに盛り上がって楽しそうだった。
そして、お昼ご飯の洗い物、夜ご飯の洗い物、夜のお風呂掃除をしてくれた。
ここは正直助かった。

娘は、自分がお手伝いをして、私が助かり喜んでいる姿を見て

またやるよ!

と、言ってくれた。怪我の功名?災い転じて福となす?

パイン

土日とか休日にやってくれると助かるよ!

こんな感じで、一応丸く収まった。娘の教育指導とケアが一番大変だ。
夫よ、早く帰って来て!

【パイン夫】
11月13日(土)
今日は娘の土曜参観。
いつもなら参加するのだが、今回は参加出来ない。

残念だなと伝えると娘からいじけてもしょうがないぞと言われた(笑)

成長してるな、我が娘よ。
だがお父さんは寂しいのだ(笑)

妻が写真を撮って送ってくれた。
少し電話で話す。

昼からは友達が来て楽しく遊んだらしい。
少し、安心した。

【パイン】
11月14日(日)
今日の午後は娘の冬物の服を買いにしまむらへ出かけた。
ここは夫では務まらない私の出番だ。
女同士、まあまあ、盛り上がる。
子供の成長は早い。毎年服を買い直さなくてはならない。
結構可愛くて暖かいワンピースを二着。アウターを一着購入。

明日は、お母さんと新しいアウターを着て
ウォーキングに行きたい♪

パイン

良いよ!一緒に行こう!

【パイン夫】
11月14日(日)
妻が洗濯物と差し入れを届けてくれた。
会社との連絡などもしてくれて、本当に助かっている。

今日もリハビリ。
とはいえ、ストレッチと筋トレ、体幹トレーニングが中心でなかなか脚をつけるとこまではいかない。

先生の話では比較的状態が良い右脚に体重をかけれる(全荷重)まで後一月かかるらしい。

そこまで我慢だ。

友人や会社の人も心配し、連絡や差し入れをくれる。
ありがたいなと思う。

【パイン】
11月15日(月)
約束通り、朝のウォーキングに娘と出掛けた。
時間にして5分くらい。
少ない時間ながら、朝が弱い娘が自分から
一緒に行くと言って付いて来てくれたのが嬉しい。

【パイン夫】
11月16日(火)
いい天気だ。
外に出られないのが恨めしいくらい。
妻が差し入れと着替えを持ってきてくれる。

小さいインスタントラーメンを持ってきてくれた。ありがたい。

インスタントラーメン・マグカップ用

朝からリハビリ。
結構激しめの筋トレをする。

昼からはレントゲン。
結果、骨のズレなどは無く順調だ。
なんだか、気分が沈む。
退屈が限界だ。

【パイン】
11月17日(水)
娘はどうやら寂しいよう。
私はどうしても、
「宿題やった?」とか、
「〇〇しないと!」と上から目線で話してしまう。

そんな事だがら、フレンドリーな夫の方が話しやすいようで。
普段は仲良しの夫が、しょーもない話をして盛り上がったりするのだが、
夫は入院中。

私しかいないので、そう言う訳にもいかず。

毎日ブログに打ち込んでいる私。娘との時間も取らないと…と思うが、
11歳と微妙な年頃になってきたし、どうしたものか?と悩んでしまう。
あまりベタベタする訳にもいかないし。

毎日夕食の時に娘と会話するのだが、連日夫は晩御飯の写真をLINEで送ってくるのが恒例となってきた。

会話しながら同時進行になるのだ。これが結構忙しい(苦笑)

今日は、夫が娘にLINEで
「最近どう?」と投げかけたので

「まあまあ、元気」と返す娘。

そこから他愛のない話が展開されていく。(全部LINEで)
ふざけたスタンプを互いに連打してる。
アホなことやってる〜(^^)と思いながら、今日はいい感じやな!と安心した。


会話や、こういうやり取りが大事なんだと思った。

大袈裟に言うと、こう言うことが
心のケアになると思う。

娘は13日の事をきっかけに、洗い物や風呂場の掃除を手伝ってくれることがある。
私が余りにも忙しそうにしてるからだ。
本当に助かるし感謝している。

でも、ちゃっかり、お駄賃を要求してきた。
一回10円でカレンダーにやった記録を記入出来たら、
と条件付きでオッケーした。

その後は、お気に入りのEテレの番組をパッドで見せてくれた。
TAKE TECH(テイク・テック)という番組名だ。
内容は機械の仕組みを子供にも分かるように解説してくれるもの。
センサー・コンピューター・アクチュエーター。略してSCA。
こんな言葉もしっかり覚えてて、急に娘が賢く見えるから不思議!

夫がいなくても、かなり大丈夫になってきた。
普段通りの娘が戻って来た。
いや、成長した姿を見せてくれた。

【パイン】
11月18日(木)
今日は夫の誕生日。せっかくなので、好物のローストビーフを差し入れようと思ったが、午前中はリハビリで、荷物の受け渡しのタイミングがなさそうなので、土曜日に持って行く事にする。
洗濯物や着替えのやり取りを病院のスタッフにお願いするのだが、患者本人がいないと、やり取り出来ないから。

空いている時間は、ひたすらブログ…ブログ…ブログ。
ひたすらパソコンに向かって書き続けている。

1ヶ月の記録は時を経てば、どんどん忘れて行くので、早く書かなければ!と焦る。

夕方、娘が学校から帰って来た。
いつもなら、ぐずぐずと宿題をやり始め、なかなか終わらず‥なのだが
今日は違った!お菓子を食べたら、すぐに宿題に取り掛かり始めた!
「お!今日は取り掛かりが早いね!」と褒めておく。
娘はリビングで宿題。私は別室でブログ。
17時くらいにリビングに降りてきたら、宿題はもう終わらせていた。
ひどい時は20時、21時くらいまでかかる事もあるのに。
昨日の夕食の会話が良かったのかもしれない。

と言うわけで、今日も晩御飯タイムにLINEで会話しよう!と夫に振ってみた。
娘も楽しそう。
スタンプを連打しあったり、くだらない内輪ネタで盛り上がったり。
私のスマホをいちいち、娘に貸すのも段々と手間に感じたので、
この時間だけは娘のスマホを解禁する事にした。(普段は塾の時しか渡さない)

我が家のグループラインで晩御飯を食べながら会話する、という不思議な光景。
「今だけだからね」と娘に念を押しておいた。

多少、食べるのが遅くなっても構わないか、と思った。
娘がやっとお父さんと会話できるようになったのだ。
一昨日までの娘と全然違う。
寂しさを癒すと、これ程までに変わるのか?と思う。

【パイン】
11月19日(金)
今夜は皆既月食。スマホに写真を撮って夫に送った。全然、綺麗じゃない写真。

皆既月食


スマホのレンズだとこんなものなのか…。
出来れば、家族3人で見たかった。

夕飯では恒例になった、LINEトーク。
私も会話に参加するが、何だか娘と夫の方が盛り上がっている。
ここは、大人しく引くのが良いのだろう。

娘の気持ちが安定したのが喜ばしい。

【パイン】
11月20日(土)
午前中、病院に着替えを届けに行く。
慣れたもので、車で10分ほど。

娘は午後、友達と遊ぶ約束をしていた。
時間になって、友達が遊びにやって来た。
今の子はSwitchで遊ぶのがメイン。

まったりと遊んでいるので、邪魔者の私は自室でひたすらブログを書き続ける。

夜は恒例の晩ごはんLINEトークタイム。
私は早々に食べ終わってしまい、トークから退散したのだが
やはり、私抜きの方が盛り上がるようだ。
良いのよ別に、あなた達が楽しければ。

夫が帰ってきたら、こんな事もあったねと笑い話になると良いな。

【パイン夫】
11月20日(土)
妻が少し遅れた誕生日祝いにローストビーフを差し入れてくれた。
美味そうだ。夜食に食べよう。

誕生日以来、友人たちがあれこれ暇つぶしを差し入れてくれる。ありがたい事だ。

リハビリについては来週の水曜から歩行器を使った訓練になるらしい。
それまではストレッチや筋トレ。
今、できる事をやるしかない。

【パイン】
11月21日(日)
Switchを解禁した。
宿題も終わっており、朝からゲームやYouTubeを見る娘。
しばらく様子を見るが、ずーっとゲーム&YouTube。
午前中いっぱいで、もう無理だと思った。
仕方なく、制限をかける事にした。
アプリ「みまもりSwitch」を使って、使用時間に制限をかけた。

こういう時、叱ってくれたり、相談したり、育児について協力してくれていた夫がいないのが辛い。
日本の父親は母親に育児を任せて放置気味な風潮だが(もちろん、協力的な旦那さんもいるが)
うちは結構、手伝って貰っている。
夫が入院している今の状態が、逆に標準的な日本の家庭?なのかもしれない。

2021年11月21日(日)

夫の足の状態。だいぶ、足の色も良くなり、腫れもひいた。

まとめ

労災事故によって精神的なダメージを受けた家族が危機をどう乗り越えるのか

この1ヶ月目での結論は出ました。

私にとっては、この1ヶ月で娘との過ごし方を改めて考えさせられました。

寂しさを癒してあげる事が重要なんだと感じました。
そのためには、会話が一番重要であるのだな、と。


なかなか、コミュニケーションが上手くない私ですが、娘のために時間を作らないといけないな。

夫は、順調に回復しているので、余り心配してません(苦笑)
悩みがあっても、大体一人で考えて乗り越えるタイプなので。

来月はクリスマスがありますね。
今年は夫とは過ごせませんが、娘と楽しく過ごせたら良いなぁ!と思ってます。

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